海兵隊は古代ミケーネの鎧を着て互いに戦い、それがどれだけ効果的かを確認した

64年前、考古学者のチームがギリシャのミケーネ遺跡から数マイル離れたデンドラで3,500年前の鎧を発見した。デンドラ・パノプリとして知られるこの豪華な鎧が純粋に儀式用だったのか、戦闘用に用意されたものなのか、研究者たちは確信が持てなかった。

現在、実験考古学者のチームが、ギリシャ海兵隊員を使って鎧のレプリカを厳密なテストにかけ、古代の鎧が青銅器時代の戦闘での使用に適していたことを発見した。チームの研究結果は本日、PLoS One に掲載された。

「まず、ホメロスの『イリアス』を分析し、そこから得た情報を生理学や生物気象学の知識と組み合わせ、青銅器時代後期のエリート戦士が日常的に行っていた活動を再現した11時間の戦闘シミュレーションプロトコルを作成した」と、テッサリア大学の運動科学者でこの研究の筆頭著者であるアンドレアス・フロリス氏はギズモードへのメールで述べた。「ホメロスの『イリアス』の記述は、詩的な空想ではなく、現実の記憶として見ることができる」

研究チームはギリシャ海兵隊から13人のボランティアを募集し、95％の銅と5％の亜鉛で作られたデンドラの鎧のレプリカを着用して、ホメロスの叙事詩の戦闘の描写に基づいた訓練を行った。これは、オリジナルの青銅に可能な限り近い合金である、と研究チームは論文で述べている。

戦闘シミュレーションの準備にあたり、チームはホメロスが詳述した青銅器時代の戦争の側面、つまり戦闘が行われる環境、軍の毎日の作戦時間、戦士の一日の活動、戦士が消費する食料と水の量、戦士の実際の身体的特徴などを考慮した。シミュレーションされた戦闘行動には、槍の投擲と打撃の回避（当然のことながら）、歩兵と戦車の遭遇、そして参加者が至近距離から矢を射る「戦車対船上の戦士」の演習などがあった。研究チームは、演習モジュールの前後にボランティアの体重を測り、尿と血液のサンプルを採取した。

チームは、戦闘シミュレーション中に海兵隊員が鎧によって身体的に拘束されることはなく、また、それを着用することで特別な負担がかかることもなかったことを発見した。言い換えれば、実際のデンドラ装甲が戦闘で使用されたかどうかはまだ不明だが、そのように設計されていたことは確かだ。

「デンドラの鎧は、単なる見せかけ（つまり儀式用）ではなく、戦闘で使用するために作られた。つまり、青銅器時代末期のミケーネ文明の戦士たちは、東地中海で最も装備が整っていた戦士の一人だったということだ」と、テッサリア大学のスポーツ科学者ヤニス・クテダキス氏はギズモードへのメールで述べた。

研究者らはまた、考古学者が青銅器時代の他の戦闘シナリオのシミュレーションを作成し、同様の古代の紛争への理解を深めるための無料で利用できるソフトウェアも開発した。

詳細:過去を掘り起こすことの実験的な未来