SpaceXのエンジンテストの失敗が壮大な火の玉を生み出す

ラプター2エンジンの認定試験の結果、スペースX社のマクレガー施設で劇的な爆発が起きた。同社はこの事故についてまだコメントしていないが、スターシップ巨大ロケットの4回目の試験打ち上げに影響する可能性は低い。
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この事故は、テキサス州マクレガーにあるスペースX社のロケット開発・試験施設で、木曜日の現地時間午後4時15分頃に発生した。NASAスペースフライトのビデオ映像にこの事故が捉えられており、ラプターエンジンが点火後約14秒で停止する様子が映っている。停止後(これは正常な現象と思われる)、蒸気はエンジンの下に残り、消散し続けていたが、その後、試験台の下部で小さな火が出た。炎は大きくなり、上方へと移動し、ついには巨大な火の玉となってタワー全体を飲み込んだ。
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SpaceX 社はこの事故についてまだコメントしておらず、爆発がラプターエンジンや試験台に損害を与えたかどうかは不明だ。爆発に関係したガスはメタンと酸素である可能性が高い。SpaceX 社のラプターエンジンは、燃料として液体メタン (CH4) を、酸化剤として液体酸素 (LOX) を使用する。漏れや燃焼異常があった場合、これらのガスが混ざって発火し、木曜日に見られた爆発を引き起こした一種の燃料空気爆弾となる可能性がある。火球の結果として試験台で何かが爆発した可能性もあるが、SpaceX 社が詳細を発表するまで待たなければならない。
この出来事は劇的なものだったが、認定試験中に異常が起きることはあり得る 。SpaceXは、エンジンを運用ロケットに組み込む前に認定試験を実施し、性能と安全基準を満たしていることを確認している。SpaceXは現在、前世代のエンジンに比べて性能、効率、信頼性が向上したRaptor 2エンジンをテストしている。
この事故によって、ラプターエンジンを使用するスペースXの実験用巨大ロケット「スターシップ」の4回目の打ち上げとなるIDF-4が遅れる可能性は低い。同社は5月20日に打ち上げシステムの事前リハーサルを実施し、同社CEOのイーロン・マスク氏は「スターシップの4回目の打ち上げは2週間以内に行われるはずだ」とツイートしており、これは6月の第1週頃になるはずだ。
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