黒人のパパドゥーラが父親の出産を手助け

ドゥーラとはどんな人だと思うかと聞かれたら、おそらく最初に頭に浮かぶのは、家の中でセージを燃やしているエリカ・バドゥ風のヒッピーだろう。しかし、何よりも、出産中の母親に身体的、精神的サポートを提供する責任があるのは女性であるという事実に、あなたはおそらくすべてを賭けてもいいと思うだろう。

しかし、カンザスシティに住むある父親は、その固定観念を変え、他の父親たちがその重要な時期にパートナーにとって信頼できるサポート源になれるよう力づける使命を負っている。

ジェームズ・ホーグさんの旅は、妻のシュンキータさんと息子ジェームズ2世を自宅で出産する計画を立てていた4年前に始まった。しかし、シュンキータさんが妊娠中毒症と妊娠糖尿病と診断されたため、夫婦は計画を変更し、病院で出産せざるを得なくなった。妊娠中毒症は、 CDCが最も一般的な妊娠合併症として挙げている症状である。

当初の計画から変更せざるを得なかったものの、自宅出産の準備中にドゥーラから受けたトレーニングが、入院中の妻にとって前向きなサポート源となるのに役立ったとホーグさんは語り、妻もそれをありがたく思っていたという。

「彼がそばにいてくれると、すごく愛され、安心しました」とシュンキータさんはピープル誌に語った。「言葉、照明、音楽など、私が必要とするものは何でも満たされました。そして病院では彼が私の代弁者でした」

ホーグ氏は自身の経験を振り返り、自分が受けた教育が他の父親にも役立つかもしれないと気づいた。特に、CDCによると黒人女性は白人女性よりも妊娠関連の合併症で死亡する可能性が3倍高いからだ。この驚くべき統計が、ホーグ氏が認定ドゥーラになる決心をさせた。

「特に黒人女性にとってどれほど困難か、そしてその格差が明らかであることを知っているので、私は十分な知識を持った父親が彼女たちの第一防衛線になれるよう望んでいました」と彼はピープル誌に語った。「私たちが立ち上がって、そこにいる必要があることはわかっていました」

2022年、ジェームズは非営利団体Fathers Assisting Mothers (FAM)を設立しました。これは、出産中のパートナーを助けるために必要な知識とリソースを父親に提供することに焦点を当てた組織です。彼らのDad Doula Bootcampは、経験豊富な専門家が教える4週間のコースで、妊娠から産後ケアまですべてをカバーしています。

Zippia.comによると、米国の認定ドゥーラのうち男性は6%未満、黒人は10%未満だ。しかし、ホーグさんは全国の黒人家族の妊娠結果を改善するという使命に熱心に取り組んでいる。

「父親が訓練を受け、何が起きているのかを認識し、どのように主張すればよいかを知っていれば、こうした格差の一部は減らすことができます」と彼は語った。