テスラは誇張した自動操縦の主張で証券詐欺や電信詐欺を犯した可能性がある

May 09 2024
米検察当局は、テスラがオートパイロットと完全自動運転機能について顧客や投資家に嘘をついたかどうかを捜査している。

皆さん、テスラとオートパイロットに関する米国検察の捜査は、 システムが実際に機能するかどうかという点をはるかに超えるものになりそうだ。ロイター通信によると、規制当局は現在、イーロン・マスク氏とテスラが 、自社の自動車の自動運転機能について投資家や顧客を欺く ことで証券詐欺や通信詐欺を犯したかどうかを調べている。

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テスラのオートパイロットと完全自動運転システムは 現在、 レベル2の自動 運転が可能である。つまり、ハンドル操作、ブレーキ、車線変更を補助できるが、完全自動運転ではない。テキサス州オースティンに本社を置く自動車メーカーは、 状況が悪化した場合に備えて運転を引き継ぐ準備をしておくようドライバーに警告しているが、現在、司法省は、テスラとCEOのイーロン・マスク による、自動車が自動運転できると示唆する矛盾した発言を調査している。

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一方、規制当局は、オートパイロット 作動中に発生した数百件の事故(一部は死亡事故)を調査している。この事故により、EVメーカー は大規模なリコールに至った。

ロイター通信によると、捜査官がテスラで探しているものは以下のとおり。

捜査当局は、テスラが運転支援システムについて消費者を欺くことで、州間通信における詐欺行為である有線通信詐欺を犯したかどうかを調べている、と関係者らは述べた。また、捜査当局は、テスラが投資家を欺くことで証券詐欺を犯したかどうかも調べていると関係者2人は述べた。

関係者の1人によると、米証券取引委員会はテスラが投資家に対して行った運転支援システムに関する説明についても調査中。SECはコメントを控えた。

テスラはコメント要請に応じなかった。昨年10月、同社は司法省が同社にオートパイロットと完全自動運転に関する情報を求めたことを書類で明らかにした。

司法省はコメントを控えた。

この捜査は不正行為の証拠にはならないが、刑事告訴、民事制裁、あるいは何もしないという結果になる可能性がある。検察当局は、召喚状に応じてテスラが提出した膨大な文書を精査していることもあり、捜査の進め方を決めるにはまだほど遠いと関係者の一人は語った。

ロイターは、検察が違法の可能性があるとして調査している具体的な供述を特定できなかった。マスク氏は10年近く、テスラの運転支援技術の優秀さを積極的に宣伝してきた。

テスラの ウェブサイトには、この技術を紹介する2016年のアーカイブ動画があり、ロイター通信は「運転席に座っている人物は、法的な理由でそこにいるだけです。何もしていません。車は自動運転しています」と報じている。しかし、問題はこれだ。これはまったくの嘘だ。テスラのエンジニアは2022年、自動運転 による死亡事故をめぐる訴訟で証言した際、この動画は将来の技術の可能性を示すためのものだと述べた。それにもかかわらず、マスク氏はソーシャルメディアにこの動画を投稿し、「テスラは 自動運転する」と宣言した。

マスク氏と 自動運転車との関係について、さらに詳しくは以下の通り。

2016年の記者との電話会議で、マスク氏はオートパイロットは「おそらく人間の運転手よりも優れている」と述べた。2022年10月の電話会議で、マスク氏は近日予定されているFSDのアップグレードについて言及し、これにより顧客は「ハンドルを握ることなく、職場、友人宅、食料品店まで」移動できるようになると述べた。

テスラの自動車販売と利益が低迷する中、マスク氏は自動運転技術にますます力を入れている。テスラは最近、大量解雇でコスト削減し、販売増の原動力になると期待されていた待望の2万5000ドルのモデルの計画を棚上げした。

「自動運転のために全力を尽くすのは、紛れもなく明白な動きだ」と、この億万長者の経営者は4月中旬、自身のソーシャルメディア・プラットフォームXに投稿した。テスラの株価は今年に入って28%以上下落しているが、マスク氏が中国を訪問し、FSDの販売承認に向けて前進した4月下旬に急騰した。

マスク氏は約10年にわたり、テスラの自動運転車について繰り返し約束してきた。「長期的で野心的な目標を達成できなかっただけでは詐欺ではない」とテスラの弁護士は2022年の法廷提出書類で述べた。

いずれにせよ、テスラで何が起きているのか、捜査はどうなっているのか、そしてテスラが現在直面しているその他の法的問題について、より詳しい情報を得るにはロイターにアクセスすべきだ。